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無限に連なる部屋の中で

 扉に手をかけて開く。
 部屋に足を踏み入れ、周囲を見渡す。そこには思いも寄らない景色が広がっている。
 記憶だけではない。閉じ込めてきたもの、捨て去ってきたもの、名前を与えられなかったもの。様々なものがその部屋には存在している。
 そこにあるものを目に焼き付けては、喜び、驚き、ときには悲しむ。
 そうしてまた、次の扉を開くのだ。

作品について

 扉を開けて部屋の中へ入り、記憶や影の断片を見つける。そしてまた次の部屋へ向かう。この作品群は、そのようなイメージをもとに制作していたものです。


 当時の私は、作品をつくることとを自分の中に蓄積された知識や記憶、感情、感触を再構築する行為として捉えていました。その考えを象徴するものとして、繰り返し現れていたのが「部屋」というモチーフです。どの作品にも、多かれ少なかれ部屋にまつわるイメージが現れるのはそのためです。

 この頃は、人、部屋、窓、水、カーテン、星といったモチーフをまるで自分の内面を探索するように描いていました。それらは記憶や感情の奥にある、まだ言葉にならないものに触れるための入口だったように思います。

 そうした意味で、この作品群は私にとってとても内面的な作品群でした。

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