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壁の向こう、夢のほとり

 壁は、こちら側と向こう側を隔てる境界線だ。それは安住の場を与えもすれば、制約にもなる。

 守りもすれば、隠しもする。

 壁を前にするとき、その向こう側にあるものを想う。そこに広がっているかもしれない景色を想像する。

 あるいは、そこには何もないのかもしれない。それでも想像を続けてみる。おそらくまだ言葉にもならない風景があるはずだ、と。

 そんな霧がかった風景のことを夢と名付ける。

 描くことで夢はかたちを持ち、言葉を得て、すこしばかりの物語を紡ぎ出す。夢のほとりの物語を。

作品について

 2025年から2026年にかけて制作されたシリーズです。
 絵本や児童文学、漫画からの影響は、イメージや色彩、そして展示方法にも反映されています。
 人物、仮面、壁、湖、星といったモチーフを通して、まだ語られていない物語の断片を描いています。

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